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権限と権力を考える
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権限と権力を考える

2019.08.27

■権限と権力を考える
もう、8月も終わります。相変わらず暑い毎日ですが、
それでも涼しい日もあり、猛暑も峠も越えたのでしょうか?
でも、昨年は9月も猛暑日が続いたので、油断大敵だ。

子供のころ、8月といえば、まるまる夏休みでした。
そして、夏休みの間の印象は、毎年決まっていました。

休みがはじまった7月下旬は、もうウキウキで、
毎日友達と、どこかに遊びに行っていたものです。
しかし、8月の声を聞くと、ちょっと様子が変化します。

言うまでもなく、6日の広島、9日の長崎への原爆投下。
同じく9日には、旧ソ連が、日ソ中立条約(日ソ不可侵条約)破棄。
そして、15日は終戦記念日を迎えます。
子供でも「ちょっと前の日本で、こんなことがあったんだな」としみじみ思ったものです。

そんな気持ちもつかの間で、8月下旬になれば、
貯めに貯めた夏休みの宿題に追われていました(笑)。

大人になって、40日もの夏休みはなくなりましたが、
やはり8月は、戦争という歴史に目を向けます。

そして、日本でなぜ戦争は起きたのかを考えます。
そこには、権限を権力と履き違えた人たちがいたからです。

■権限を濫用すれば権力となる
どんな立場の人にも権限はあります。
私のような経営者にも、他の取締役、従業員に対して、
民法や商法、労働法に基づき、社内のルールに従って、
代表取締役としての権限を有しています。

それは、本来限られた範囲、限度で用いられるものです。
例えば、経営者は労働基準法20条の規定に則り、従業員をクビにすることができます。
しかし、解雇に値する正当な理由無しに、「お前はクビだ」と片っ端から首切りすれば、
残った従業員は萎縮してしまい、経営者に対して何も言うことができなくなります。

もちろん、解雇権の濫用は、正当な理由がない限り認められませんが、
それは裁判に打って出た場合にのみ、通用する理屈なのです。
一般に、裁判は本人訴訟でない限り、代理人を雇わざるを得ないため、
大きな経済的負担を余儀なくされます。そのため、泣き寝入りがほとんどです。

このように、権限を濫用することによって生まれるのが、権力なのです。
経営者が権力者となると、自分が本来持っている権限を越え、
給料という生活の糧を“人質”にして、ありとあらゆる部分に力を及ぼそうとします。

場合によっては、憲法19条で守られている
「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」
という部分にまで口を出してくることもあります。
これは、権限を濫用する元請やクライアントに対し、
言いなりになるしかない下請けや出入り業者など、
企業取引においても、発生するメカニズムがあります。

本来なら財やサービスの対価は、対等であるべきなのですが、
どうしても力関係によって、権力が生まれてしまうのです。
これがもし、政治の世界で行なわれた場合、どうなるか。
言うまでもなく、独裁が生まれ、果ては戦争を引き起こし、
それを正当化することにつながるのです。

■旧帝国陸軍の暴走
本来、権限には、コインの裏表のように、
責任というものがついてまわります。

権限を行使する以上、もしその効果や影響によって不都合が生じた場合、
責任をとらねばなりません。だから、権限のあるものを「責任者」と呼ぶわけです。

しかし、権力者を責任者とは呼びません。権力者は責任を取らないからです。
戦前の日本において、権限を濫用、拡大行使し、大きな権力を誇っていたのは、
旧帝国陸軍、特に関東軍です。
本土のみならず、特に、満州における関東軍の権力は絶大でした。

戦前、日本は、満州(中国東北部)に進出します。
その理由は、満洲に埋蔵する石炭、石油、鉄、
アルミニウムなどの鉱物資源の確保が第一目的でした。

しかし、大陸進出には、大義名分が必要です。
その最大のターニングポイントなったのが、満州事変です。
昭和6年9月18日に、中華民国奉天(現瀋陽)郊外の柳条湖で、
関東軍が南満州鉄道の線路を爆破した事件、
いわゆる「柳条湖事件」が発生します。

関東軍は、あろうことか、これを「中国軍による犯行」と発表したのです。
それを口実に、満州における軍事展開を実施し、
約5か月で満州全土を占領するのです。

そして、翌7年3月1日、満洲国を建国します。
国家元首には、映画『ラストエンペラー』の主人公としても知られる、
清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀が即位します。

しかし、実権は言うまでもなく、関東軍にあります。
そして、大陸における権益を握り、ますます暴走していくのです。

非軍人によるシビリアン・コントロール(文民統制)は、
こうした軍の暴走を防ぐため、なくてはならない制度なのですが、
この時代にそういう概念はありません。
そのため、陸軍は、自らの存在を、
国家そのものとオーバーラップさせるほどに、増長していくのです

■アメリカの罠にはまった日本
日本の大陸進出を一番面白く思わなかったのが、アメリカでした。
アメリカは、欧州各国に比較して、アジア進出に出遅れてしまったため、
その足がかりを模索していました。
そんなところに、アジアの小国である日本が、大陸進出を果たしたため、
ますます機会環境が悪化していったのです。

そこで、アメリカは日本に対し、
「満州から手を引かないのであれば、石油を輸出しない」と、
脅しをかけてきました。

現在と違い、石油輸入のほとんどをアメリカに依存してきた日本は、
当然ながら猛烈に反発します。しかし、実は、それこそがアメリカの狙いでした。

日本を戦争に駆り立て、コテンパンに叩きのめすための
口実が欲しかったからです。
日本が「戦争止む無し」という選択に出てくれば、しめたもの。
国力に勝るアメリカは、それに乗じて一気に日本を叩き、
極東への足がかりを得ることができるからです。

怒り狂う当時の陸軍を押えるために、陸軍内に一番顔が利く
東条英機が首相に就任するのです。
昭和天皇も、対米戦争回避を東条本人に指示します。

誰よりも、陛下の「忠臣」であると自負する東条は、
首相として、大陸からの権益を確保することで得られる
国益維持を模索しながら、アメリカと交渉します。

しかし、アメリカとの交渉はことごとく決裂します。
「まず満州からの撤兵ありき」というアメリカに、
当然ながら従うことはできないからです。

そして、東条は、忠臣であるがゆえに、結果としてそれが
「陛下の御為(おんため)」になるとばかり、
開戦を上奏することになるのです。

内閣組閣の際、東条は、あろうことか首相だけでなく、
出身母体である陸軍の陸相、それに国内最大の権益機関である
内務省(当時)の内相を兼任するという独裁体制を敷くのです。
まさに、巨大な権力の誕生であり、誰も逆らうことはできませんでした。

ここでやっかいなのは、東条自身が独裁者に
なりたかったわけではないというところです。
「すべては陛下の御為(おんため)」という、
いわば純真さが巨大な権力を生み出してしまったのです。

前述の通り、権限にはコインの裏表のように、責任というものがついてまわります。
しかし、権力には責任を果たそうという概念はなく、
その責任さえも捻じ曲げる力があります。

ところが、今回のケースの東条には、責任という概念がありました。
しかし、そのベクトルは、陛下に向けられたものであり、
昭和天皇に対する責任だけを、誰よりも肝に銘じていたのです。
しかも、私利私欲がない分、確信犯的な巨大権力が誕生してしまったのです。

■「何かに跪(ひざまず)く気持ち」
『国家の品格』のベストセラーでも知られるお
茶の水女子大学名誉教授の藤原正彦さんは、
宗教の果たす最も大きな役割は、「何かに跪(ひざまず)く気持ち」を
養わせることであるとしています。
何かに跪(ひざまず)く気持ちがなければ、人は暴走するからです。

得体の知れない大きな力を持っていそうな何かに対して、
「こんなことしたら○○に対して申し訳ない」と思い、
自制心を働かすことが大事なのです。

無神論者は別として、程度の差こそあれ、
多くの人はなんらかの形で、宗教に関わっています。
例えば、初詣などもそうです。
厳密には、神様の存在を信じていないくせに、なぜか願掛けにだけは行く(笑)。

一見矛盾した行動ですが、そこで、神様に跪(ひざまず)く気持ちがあるからです。
これがあるからこそ、人は思い上がることはないのです。

特に、科学の未来を考えたとき、何かに跪(ひざまず)く
気持ちがなければ、とんでもない方向に暴走するでしょう。
更なる核開発は言うに及ばず、化学兵器、生物兵器など、
新型兵器開発は留まることを知らなくなります。

昔、肉の歩留まりがよい豚を品種改良するため、
個体をどんどん大きくしていくことがなされました。
しかし、それには限界があります。
そこで、犬のダックスフンドみたいに、胴の長い豚を生み出せば、
より多くの枝肉が取れると、発想を変えたのです。
ここで問題とされたのが、背骨への負担です。

ダックスフンド特有の病気として、長い胴体を支えるために、
背骨、下肢に近い腰のあたりに負担がかかりすぎて、
腰痛や骨の変形がみられるのだそうです。

これを豚に当てはめたとき、胴の長い豚であれば、その巨体を支えきれず、
常に腹部を地面にこすり付けておかなければならなくなるはずでしょう。
「ならば、6本足の豚を遺伝子操作して生み出せば、
真ん中の足が胴を支えることで体が安定し、より多くの枝肉がとれるのではないか」
というとんでもない意見を言う学者がいたといいます。

仮にそれが可能であったとしても、人間の手で、
6本足の哺乳類を生み出すことをしてよいのでしょうか。
たかだか、畜産の一問題にすぎないことで、神の領域に踏み込んでよいのでしょうか。
こうした暴走を食い止めるのが、
何かに跪(ひざまず)く気持ち、この場合は、神様に跪(ひざまず)く気持ちなのです。

■「バチが当たる」「○○に対して申し訳ない」という気持ちがあればよい
私は、自分で言うのもおかしいですが、
熱心な仏教徒、日蓮仏法の信者です。
結構、信心深いほうだと思います。

一方、私の周りの人たちは、結構多彩で、特定の宗教の門徒ばかりではないのです。
一番多いパターンは、初詣は神社にお参りし、お葬式はお坊さんに依頼し、
結婚式は教会で行なったという人です。
決して無心論者ではないのです。
特定の宗教に縛られていないだけで、宗教心がないわけではないのです。

そんな彼らが、異口同音に言うのは「そんなことするとバチが当たる」
「世間様に対して申し訳ない」「お天道様に顔向けできない」というセリフです。
この気持ちは、極めて重要であると思います。
これこそが「何かに跪(ひざまず)く気持ち」だからです。

ここで、非理法権天(ひりほうけんてん)という言葉を思い浮かべます。
これは「無理(非)は道理(理)に劣位し、道理は法式(法)に劣位し、
法式は権威(権)に劣位し、権威は天道(天)に劣位する」というものです。

言い換えれば、力の強い順を指したものです。
人の道に逸れた行いは、道徳やマナーで規制できます。
それでも言うことを利かない場合は、法律で規制します。
その法律は、権力で捻じ曲げられてしまいます。
そんな専横な権力には、いずれ天罰が下るというものです。

私なりの解釈なので、元の意味とは若干違うかもしれませんが、
世の中の道理をよく表した言葉だと思います。
大事なのは、権力よりも天罰のほうが強いことです。
しかし、天罰は実際にはどのように下るのか、誰も知りません。
それでも、天罰の存在を認識していれば、「バチが当たる」
「○○に対して申し訳ない」という抑制力が働き、事に当たる上で、
暴走を止めることができるのです。

■信長に「跪(ひざまず)く気持ち」さえあれば…
来年のNHKの大河ドラマの主人公は、明智光秀ですが、
近年、その評価が、従来の「逆臣の代名詞」から、
天皇家を救った理性の人というものに変わってきています。

明智光秀が、「本能寺の変」で織田信長を討ったのは、
天皇に取って代わろうという、信長のとんでもない野望を
阻止するためだったというのです。
それ以前に、天皇に取って代わろうという意図があったと噂されたのが、
室町幕府第3代将軍・足利義満でした。
しかし、織田信長には、いわゆる天皇家を簒奪(さんだつ)する
という噂はありませんでした。

元々、武士は、戦をして、自分たちで管轄する領地を確保し、
京に上って、貴族(公家)から官位をもらうという存在でした。
いわば、貴族の家来なのです。

しかし、一大名にすぎない信長が、連戦連勝を繰り返し、
武家の天下人になったとき、「いちいち、官位をもらうなんて、
面倒くさいことしたくない。
自分で許認可権を確保したい」と考えた可能性は大きいと思います。

そして、信長の「天皇家簒奪(さんだつ)」という
あまりにも仰天する野望にふれた光秀は、
なんとしても阻止しようと、信長謀殺を実行するに至るのです。

光秀の背後で、秀吉が糸を引いていたという噂もありますが、
もし信長が自分自身を過大評価せず、
「何かに跪(ひざまず)く気持ち」を持っていれば、
日本の歴史は変わっていたかも知れません。

■責任者を生み出しても、権力者を生み出してはいけない。
本来、政治家、指導者は、責任者であって、権力者ではないのです。
大統領、総理大臣、国家元首には、それぞれ権限があり、
それにともなう責任があるだけなのです。権力はないのです。
権限を濫用して、権力を生み出しているのです。

このところ、韓国との関係は、悪化の一途をたどっているようですが、
日本国民と韓国民の間に問題があるわけではないのです。
双方の政府間に、問題が横たわっているのです。

両国の政府関係者には、権限がありますが、
それをもし権力と捉えているのであれば、
ものごとが悪化しても、誰も責任をとらないでしょう。

例えば、北朝鮮のような政治システムでは、権力者は生まれても、
永遠に責任者は生まれません。
しかし、私たちには、選挙という手段があります。
選挙に正しく向かい合うことで、
「責任者を生み出し、権力者を生み出さない」ことが可能になるのです。

平成の31年間は、ありがたいことに戦争がありませんでした。
令和の時代になりましたが、毎年8月は、戦争のことを考え、
日本の将来のことを考えます。

そして、世界平和のために、全世界、各国で、
「責任者を生み出しても、権力者を生み出してはいけない」
ということを肝に銘じ、孫子(まごこ)の代の幸せを実現したいと祈念しています。

      株式会社 躍進  代表取締役社長笠井輝夫

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