森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人に優しく自分に厳しくあれ」
2024.07.10
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人に優しく自分に厳しくあれ」
『言志四録』(げんししろく)の著者として知られる江戸時代の儒学者・佐藤一斎は、「春風(しゅんぷう)を以って人に接し、秋霜(しゅうそう)を以って自らを粛(つつし)む」と述べています。要するに、人に優しく自分に厳しくあれと言っているのです。
私は4月生まれであるせいもあって、四季のなかで一番春が好きです。そして春風(はるかぜ)は実に気持ちの良いものです。晴れた日の日差しの中に吹けば、さらにぽかぽか陽気にしてくれ、心地よいことこの上なしと言えます。
人に接するときも、その人のために春風を吹かせましょう。もちろん団扇であおぐわけではありません。そばにいるだけで良い気持ちにさせる「空気」を作り上げるのです。
「○○さんがいっしょにいるだけで、パッと花が咲いたような気分になるね」などと言われたら、良好な人間関係が形成されていると思って良いでしょう。まさに春風にさらされて良い気持ちになっているようなものなのです。
それに対して、自分には秋のころにおりる初霜(はつしも)のように、ピリリとした刺激を与え、緊張の糸が弛(たる)まないように戒めなくてはなりません。真冬の猛吹雪ほどの過酷さは必要ありませんが、常に姿勢を正しておく程度の厳しさを課すのです。
そんな姿を他人は間違いなく見ています。口にこそ出さないまでも、「○○さんは高潔な人格者だ」として評価され、皆が一目置くようになり、何か発言しても耳を貸してくれるようになります。
そうなれば自分のフィールドは広がる一方で、それに比例してビジネスチャンスも増えていきます。改めて「人に優しく自分に厳しくあれ」を胸に深く刻み込んでください。
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