森羅万象から学ぶ人生羅針盤専門家に任せる意味」
2025.04.28
森羅万象から学ぶ人生羅針盤専門家に任せる意味」
19世紀イギリスの評論家ジョン・ラスキンは、「経済とは一国一家の経営と処理の義である」と述べています。これを分解して解釈すれば、マクロ経済学が一国で、ミクロ経済学が一家の問題を解決する手段となります。
そしてこの2つは、少し前にもご案内しましたが、似て非なるものなのです。マクロ経済学は、GDPや雇用、人口動態、貿易収支など、大きなテーマを扱うものです。一方ミクロ経済学は、消費者動向や農作物の生産動向、これから消費者が望む商品やサービスを予測し、それに対して適切に対応するものです。
これに関連して、安倍晋三元首相は、「経済の諸問題に関心がない」という批判的な記事を新聞に書かれました。しかしそれを読んだ安倍氏は、「総理大臣が考える問題ではない。そういう問題を解決するために、専門家として○○大臣を任命している。彼らの仕事はそれらを解決することだ」として一笑に付したといいます。つまり総理大臣の仕事は、マクロ経済学の実践以外にないのです。
もっと凄い例は小泉純一郎元首相で、秘書官が色々な政策説明をしても、郵政民営化以外の問題については、「うん、わかった、任せる」しか言わなかったと言われています(笑)。
そして、田中角栄元首相が1962年の第2次池田内閣蔵相(当時)就任演説で「できることはやる。できないことはやらない。しかし、すべての責任はこのワシが負う。以上」と挨拶したように、専門家に任せる代わりに責任は自分が取ればいいのです。
専門家に任せる意味は、その方が正確な知識と情報が活用でき、物事に実効性が生まれるからです。ビジネスにおいても、弁護士をはじめ「士業」の先生たちと話す機会がありますが、企業トップは先生方の言葉の意味が分かれば良いのです。そのくらいの勉強だけは必要であることを肝に銘じておきましょう。
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