「よい社員」より「よい人間」を育てるという覚悟
2025.10.09
「よい社員」より「よい人間」を育てるという覚悟
私たちは、何のために人を育てるのか。 会社の成長のためか、業績のためか。 もちろん、それも必要です。けれど、もっと深く、もっと本質的な問いがあると思うのです。
それは—— 「この人が、人生のどこにいても、誰といても、誇れる人間であるか」 ということ。
かつて、若い社員が失敗を重ねていた時期がありました。数字は伸びず、周囲の期待にも応えられず、本人も自信を失っていました。でも、ある日、彼が取引先の困っている担当者に、誰よりも親身に寄り添い、休日まで使って支えたことがありました。
その姿を見たとき、私は確信しました。 この人は「よい社員」ではなく、「よい人間」だと。
技術は教えられる。 成果は追える。 でも、人間性は、育て、信じ、見守るものです。
そして不思議なことに—— 「よい人間」に育て上げれば、結果は後から、数字となってついてくる。 それはまるで、根を深く張った木が、時を経て自然と実を結ぶようなもの。 焦らず、腐らず、信じて育てることが、何よりの経営だと思うのです。
会社は、人生の一部です。 だからこそ、会社の中で「よい人間」を育てることは、その人の人生を支えることに繋がる。 そして、そういう人が集まった組織は、必ず強く、温かく、誇り高いものになる。
私は、社員を「戦力」としてではなく、「人生の仲間」として見たい。 その覚悟が、経営者としての原点です。
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