森羅万象から学ぶ人生「交渉重視が最善の方法」
2023.03.04
森羅万象から学ぶ人生「交渉重視が最善の方法」
以前、喜劇俳優の大村崑氏は、現在91歳ながら日々筋トレに励み、心身ともに健康的な日々を送っていることをご案内しました。
そんな大村氏には、ご自身の戦争体験を語る講演を依頼されることがあります。1931年(昭和6年)生まれであり、少年時代は太平洋戦争の戦禍の真っ只中にあり、その悲惨さを知っているからです。
そこで大村氏は、「戦争は勇ましいものではなく、ひもじく辛い日々が来る日も来る日も続くことである。だから有権者は、戦争をしないように動いてくれる政治家を選ばないといけない」と強く訴えています。
それにもかかわらず、中国人民解放軍などは、現有約300発の核弾頭を2035年までに3倍の900発まで増強する方向で検討しています。中国の政治体制では、戦争をしないように動いてくれる政治家を選べないからです。
与野党を問わず戦争反対を強く唱えた国会議員の多くは、実際に戦争体験をした世代ばかりでした。徴兵された人は言うに及ばず、疎開先でいじめに遭った人、食べ物がなく物乞いをした人、バラックに住み真冬でも満足に着るものがなかった人、稼ぎ手のお父さんが戦死し学校に弁当を持って来られなかった人などを知っているだけでなく、自らも同じ経験をしているからです。
ここで改めて、少し前に投稿した初代内閣総理大臣を務めた伊藤博文の、一貫した外交重視の政治姿勢に注目すべきです。言うまでもなく戦争では多くの死者が出ますが、外交では人は死なないからです。
そしてこれは、国際問題だけでなくビジネスにも大いに言えることです。喧嘩して決裂することはいつでもできますが、十分な交渉を継続することで双方に大きなメリットがもたらされます。喧嘩よりも交渉を重視することが、デメリットという血を流さない最善の方法であることを肝に銘じておきましょう。
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