森羅万象から学ぶ人生羅針「チームワークの極意」

2023.09.18

森羅万象から学ぶ人生羅針「チームワークの極意」
チームIQというものがあります。これは個人のIQではなく個々の力を結集した、文字通りチーム全体のIQを指して言うものです。

　さらに躍進のような中小企業では、チームIQに加えて、チームEQ（Emotional Intelligence Quotient）、も重視しなければなりません。これは相手の気持ちを読み取れる「心の知能指数」だからです。

IQは持って生まれた資質に支配されがちですが、EQは育むことができます。そんなEQの働きによってそれぞれの感情を汲み取り、バラバラな意思をまとめ同じ方向に向かわせるのです。

　セクショナリズムに陥ることなく、対話を何よりも重視し、全員でものを考えることは、チームIQ・チームEQを高めるための必要不可欠な条件ですが、その際、あえて不協和音を歓迎してください。

　チームでものを考える時は、例えば業績不振を打開するための方策を検討する場合でも、お客さまへのアプローチ不足であったり、商品そのものの陳腐化であったり、市場の縮小であったりと、それぞれの立場によって見方や意見が違い、いわゆる不協和音が鳴り響くものです。

　しかし、そうした不協和音は議論を掘り下げることに必要不可欠です。むしろあえて、不協和音を起こしやすいような環境を整備しておき、意図的に様々な意見を巻き起こすのです。別な言い方をすれば、不協和音は本音のコミュニケーションで、問題の本質に近づく議論が可能となるのです。

そんな不協和音に対して、チームIQ・EQを高めることで自浄作用が働き、自然と正しい答えに向かって収斂（しゅうれん）されていきます。まさにこれこそがチームワークの極意と言っても過言ではないことを強く認識してください。