森羅万象から学ぶ人生羅針「人生は仮面劇のようなもの」
2023.08.29
森羅万象から学ぶ人生羅針「人生は仮面劇のようなもの」
禅語に「無位の真人(むいのしんにん)」があります。人間は元々何もないのが本来の姿であることを意味し、地位や立場に固執していても、いずれなくなってしまうことに気が付かなければならないことを示しています。
しかし、特に男性の場合に多く見られる傾向ですが、定年退職をして、それまで勤務していた会社に再雇用されたり、嘱託社員として勤務したりしても、定年前に就いていた最高のポストを意識してしまうことです。
そのため、初対面の人に会った時に、過去の自慢話を始めたら、「この人は今の自分に自信がないんだ」と見抜かれ、逆に相手にされなくなるものです。定年前に就いていた最高のポストなどは、過去の「顔」に過ぎないのです。
それに、人は仕事の時は優秀なビジネスマンの「顔」でいても、家庭においては、良き父親、母親を演じる「顔」を持っているものです。しかしそのどれもが自分であり、逆を言えばそのどれも借り物なのです。そう考えればこれが「無位の真人」と気付くはずです。
もっと言えば、人生は仮面劇のようなものかもしれません。仕事中はビジネスマンの仮面を被り、家に変えれば親の仮面を被ることの繰り返しで、まさにTPOで役柄に応じた仮面を被って、いろいろな「役」を演じているのです。
仕事に厳しい会社の社長が、家に変えれば孫に大甘なお爺ちゃんであるなどはよく聞く話です。適切に仮面を付け替えれば、何物にも囚われることはなくなり、「無位の真人」が実現できることを忘れないでください。
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