森羅万象から学ぶ人生羅針「代わりはいくらでもいると言わせない」
2024.02.23
森羅万象から学ぶ人生羅針「代わりはいくらでもいると言わせない」
以前、引退は、余人をもって代えがたい存在かどうかで決めるべきであることをご案内しております。代わりがいないのに、引退されてしまったら取り返しのつかないことになるからです。
しかし現実には、余人をもって代えがたい人などは少ないようで、それどころか「代わりはいくらでもいる」と思われているものです。もし「代わりはいくらでもいる」と思われたくないのなら、意地でも自他ともに認める余人をもって代えがたい存在になるしかないのです。
そんな余人をもって代えがたい存在と言われる人物の特徴に、極めて強い個性の持ち主であることがあげられます。それはオール平均点ではダメなのです。ある部分は落第点でも、別な部分は100点満点どころか120点、150点であれば、誰も「代わりはいくらでもいる」とは言わなくなります。
以前、演出家の蜷川幸雄氏は、俳優として頑張ることを手放し演出家に転身して成功した話をご案内しました。俳優時代の蜷川氏は、お世辞にも上手いとは言えないほどの大根役者で、ある有名な女優に「二度とお芝居をしないでちょうだい!」と罵倒されたといいます。
しかし蜷川氏は演出家に転身し、シェイクスピアの戯曲の世界観を独自の手法で演出した『NINAGAWA・マクベス』で高く評価され、その後も様々な作品が認められ、「世界のニナガワ」と評されるようになったのです。
蜷川氏は2016年5月に鬼籍に入ってしまいましたが、生前の蜷川氏に対して、誰も「代わりはいくらでもいる」などと言わなかったはずです。そんな人物がイノベーションを起こし、会社だけでなく世の中も変えていくことを忘れないでください。
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