森羅万象から学ぶ人生羅針「凡才上司のほうがまとまる」
2025.02.01
森羅万象から学ぶ人生羅針「凡才上司のほうがまとまる」
不思議なもので、上司が凡才のほうが、その部署がまとまるようです。「課長、この提案書ではマズいですよ。私が直しておきます」「部長。あのお客様は値切り屋なんで、あんまり関わらないほうがいいですよ」と、そのセクションの部下たちに「うちの課長(部長)には私が付いて居なきゃ」を思わせることで、チーム力を発揮するからです。
この反対に、見るからに優秀な上司のセクションがどうなるかというと、上司が優秀なだけに出世欲も旺盛で、成果を上げることに躍起になっています。
それは一見素晴らしいように思えますが、部下の立場からすれば「上昇志向が強い上司の出世の道具にされるなんて冗談じゃない。俺の人生はあんたのためにあるんじゃない」と反発し、手を抜いて力もほどほどにしか出しません。
一方、凡才上司は自分をよく知っているので、分不相応な出世など考えず、目の前の課題に集中し、部下を自分の利益のために利用しようとは思わないものです。その結果、部下が揃って協力し相乗効果を発揮し、セクション全体の評価も高くなるのです。
これは企業トップの人事力にかかっています。「あんな凡才を上司にしたら何の成果も上げられないじゃないか」と思いがちですが、その人物が決して他人を利用することなく、むしろ「この仕事はAくんのアイデアが元になっています」「Bくんの提案のおかげでC社からの大口受注を獲得できました」と正当に評価する人格者なら一切問題ないのです。
内閣総理大臣を務めた竹下登氏の有名な言葉に、「汗は自分でかきましょう。手柄は人にあげましょう」があります。凡才上司は必要以上の汗はかかないものの、人望も人格も抜群なのです。
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