森羅万象から学ぶ人生羅針「努力の順序を間違えない」
2023.08.12
森羅万象から学ぶ人生羅針「努力の順序を間違えない」
禅師の言葉に、「雲去って山嶺露(さんれいあら)わる」があります。ここで言う雲とは人の持つ煩悩のことで、山嶺とは自然の美しさ、転じて自然な美しい心という意味です。
人には元々、仏性(ぶっしょう)、つまり仏様にまで上り詰められる可能性が備わっているのですが、108つの煩悩によってその力が覆い隠されているため、まずはそれを取り除くことが先決なのです。
しかし、煩悩を取り除くことをしないで、いくら仏様に近づこう、悟りを開こうとしても無駄で、むしろ元々煩悩が無い犬や猫の方が、既に人間よりも仏性を顕現(けんげん)していることになります。
要するに努力する順序を間違えてはいけないということなのです。例えば誰でも健康になりたいと思っているはずですが、体に良いことをする前に、まずは体に悪いことを止めましょう。
そうしないでいくらヘルスケアしても決して効果的ではありません。むしろ体に良いと思って始めたことが心の負担になり、それが原因でかえって体を悪くするという皮肉な結果になるからです。
ビジネスの場合も同様です。煩悩に当たるゲームや酒色を断ち切らないと、資格試験の合格は言うに及ばず、日々のやるべき仕事自体にも、心の乱れが生じて、それが原因で凡ミスから大きなミスまでを誘発するのです。
繰り返しになりますが、努力する場合でも、それを阻むものの排除から始めないと何の意味もありません。「段取り八分」のように、適切に準備しないと現場の作業がスムーズに進まないのと同じです。
努力の順序さえ間違わなければ、誰もが仏様のような悟りの境地に達するとは限りませんが、自分が目標としていることだけは間違いなく実現できることを忘れないでください。
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