森羅万象から学ぶ人生羅針「徹底した財務管理を実行する」
2024.02.16
森羅万象から学ぶ人生羅針「徹底した財務管理を実行する」
「元請一本」を模索する最終回の第9回は、「徹底した財務管理を実行する」について考えます。
よく元請化においてベンチャー企業をモデルとする方がいらっしゃいますが、これは本質的に違うことを認識してください。実はベンチャー企業にはまぐれ当たりをあてにするような部分があるからです。
そしてもう1つは、財務の脆弱性が弱点としてあげられます。そうした点を排除しなければ「元請一本」などは夢のまた夢で、決して叶わないと思って間違いないでしょう。
ダメな財務管理とは、今日のためのキャッシュがない、事業拡大のための資本がない、支出や在庫や債権の管理ができていないなどの特徴があります。しかし「元請一本」と決意した以上、自社で決めた元請事業に邁進する業者なら、まず徹底した財務管理を実行してください。
特に、経営資源の中で、下請時代には必要がなかった「元請として必要とされるカネ」がかかります。そして実際の元請経営に携わればわかることですが、「債務(支出)は想定より2カ月早く決済しなければならず、債権(収入)は2カ月遅く決済される」ものです。
この気持ちを忘れずに、常に最低でも1年先を見据えて、どれだけの資金がいつ頃、何のために必要になるかを知っておかなければなりません。こうした財務管理は、「元請一本」の最も重要な必要条件の1つであることを忘れず、一切の手抜きをすることなく「元請一本」の実現に邁進してください。
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