森羅万象から学ぶ人生羅針「日本は武士道精神の国」
2023.09.02
森羅万象から学ぶ人生羅針「日本は武士道精神の国」
日本を舞台としたある外国映画において、「日本は武士の国」のような意味のキャッチフレーズが使われていましたが、これは人口統計的に間違いと言わざるを得ないでしょう。
なぜなら、江戸時代までの90%以上の日本人が農民であり、武士は10%にも満たない存在でした。そんな武士の起源についても、これまで通説とされてきたのが「有力な農民が自らの土地を守るために武士に成長した」(最近では間違いであると指摘されていますが諸説あります)なのです。
しかしもし、これが正しければ武士のルーツも農民であり、ただ武力に優れた一団であるだけで、農民と同じく公家の家来であったに過ぎないのです。もちろん、どこの国も農民、もしくは農奴が一番人口の多くを占めますので、為政者の立場をもって「○○の国」と表現するのはただの比喩表現です。
しかし、武士道精神は、武士以外にも教育が施されており、「日本は武士道精神の国」であることに間違いはありません。これに関連して、教育者の新渡戸稲造は、その代表的著書『武士道』において、義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義という7つの徳を示しています。
つまり正しく、勇敢で、思いやりに溢れ、他人を敬い、誠意を尽くし、恥ずかしい生き方をせず、人のために邁進していけば、真の徳を実現させることができることを示しており、これを実践することこそが武士道精神の体現であり証明なのです。
私の先祖は、水戸藩に13代仕えた士族で、武士道精神を磨くことに腐心し、それは今日まで受け継がれ、私にも少なからず残っています。そして改めて、「日本は武士の国ではなく武士道精神の国」であることを強く認識してください。
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