森羅万象から学ぶ人生羅針「神経質とは極めて注意深い」
2025.04.20
森羅万象から学ぶ人生羅針「神経質とは極めて注意深い」
『失われた時を求めて』で知られるフランスの作家マルセル・プルーストは、「私たちの知っている偉大なものは、すべて神経質の人から来たものです」と述べています。
この言葉をそのまま受け取れば、神経質な人でないと偉大なものは残せないとなってしまいます。しかしこれでは違和感が残りますので、神経質という言葉を「極めて注意深い」に置き換えて考えると意味が通ると思います。
注意深さを求められる行動の代表が数学の定理の証明ではないでしょうか。そして数学好きな人は、「答えが1つだからそれが醍醐味である」とも言います。
確かにその通りですが、それ以外の分野、特に文学や芸術では、「Aも正しいがBも正しい」として、答えが何通りもあるのが普通です。また場合によっては、「何とも言えない」という答えもあります。しかしこうした答えを求める時にも注意深さが必要です。
ビジネスでも同じことが言えます。何が正しいのかは自分ではなくお客様が決めるからです。そんなビジネスの世界でも、成功者は「神経質イコール注意深い」、もっと言えば細心、小心な人ばかりです。
しかしそれが完璧をもたらし、冒頭の偉大なものにつながるのです。大袈裟に考えなくとも、仕事のできる人ほどディティールにこだわりきちんと処理をしています。ベテランの職人さんの仕事が正確できれいなのと同じです。
改めて申し上げますが、神経質という言葉の意味を極めて注意深いとして捉えてください。賞味期限が1日でも過ぎると決してそのものを食べようとしないタイプの神経質とは意味が違うことを忘れないでください。
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