森羅万象から学ぶ人生羅針「誰でも通る面倒くさい道」
2023.07.27
森羅万象から学ぶ人生羅針「誰でも通る面倒くさい道」
二宮尊徳が詠んだ歌に、「この秋は雨か風かは知らねども今日の務めの田草取るなり」があります。「収穫はあくまで結果である。どんな結果が待っていようとも除草を怠るような姿勢であってはならない」と戒めているのです。そしてこれをビジネスに置き換えるならば、「結果はどうあれ、面倒くさい物事を避けて通ってはいけない」となるでしょう。
ちなみに、ヨーロッパ人に言わせると、日本の農業は「雑草との戦い」であり、農業というよりも園芸に近い手間がかかると指摘しています。特に米作りは、その文字を分解すると「八十八」となり、約90種類の手間を要求される大変な作業ですが、その大半は除草作業です。牛を放牧し雑草を食べさせ自動的に除草作業をしているヨーロッパの農業とは次元が違うのです。
しかし、農業に限らず、この世に面倒くさくない仕事など存在しないのです。みんな何かしらの面倒くささを伴っており、しかもそこにイレギュラーな事態が発生すれば、面倒くささが2倍にも3倍にも跳ね上がってくるものです。
でも、誰かが代わりにやってくれるわけではありません。みんなそれぞれの持ち場、担当の仕事に追われ、そうした仕事もすべて面倒くささの塊なのです。だから自分から進んで、面倒くささに立ち向かわなければなりません。
冒頭の歌の下の句にある「今日の務めの田草取るなり」は、農業従事者に限らず、ビジネスマンも含めて誰でも通る面倒くさい道なのです。
しかし、面倒くさいが当たり前になると、よりスピーディに作業を進められるアイデアが不思議とひらめくものです。それを理解せず手を抜く癖がつけば、どんなに環境が良くても決して成果に結びつかないことを肝に銘じてください。
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