森羅万象から学ぶ人生羅針盤「すべての部下は自分よりも優秀」
2022.12.07
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「すべての部下は自分よりも優秀」
この連載投稿のタイトルは「森羅万象から学ぶ羅針盤」で、これまでに、その精神は作家・吉川英治氏の「我以外、皆我が師なり」の言葉に現れていることをご案内してきました。そして、ビジネスの世界では、上司・先輩は言うに及ばず、部下や後輩の意見からも大いに学ばなければならないのです。
これについて、松下電器産業(現パナソニック)創業者・松下幸之助氏は「半分は先輩から教えてもらう。半分は部下から教えてもらう」を実践してきたとされています。
松下氏をはじめ、創業経営者の多くは、自分の部下は自分が育てたものだから、自分は先生であり、生徒である部下よりも何もかも知り尽くしていると錯覚しがちです。
しかし、よく考えれば、部下というのは自分とは能力も人格も経験も違うもので、当然ながら自分とはその知見が違っていて当たり前です。そして、その知見には、大いに目を見張る価値のあるものがたくさんあるものなのです。
これに気付かないのは、傲慢さがもたらす落とし穴といっても過言ではないでしょう。傲慢の度が過ぎれば、仮に良いことを言っているにも拘わらず、その言葉を脳が認識しないため、一切血肉にならないのです。
傲慢の反対語は謙虚です。これを認識すれば、すべての部下は自分よりも優秀と素直に認めることができ、進んでその話を聞くようになります。そして、「良い意見をありがとう」と感謝の気持ちを表しましょう。
そういう姿勢を上司が示せば、おのずから部下も上司の意見をそれまで以上に素直に聞くようになるものです。それが情報交換のうねりを生み出し、ビッグビジネスを成功させる大きな要素になることを肝に銘じておきましょ
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