森羅万象から学ぶ人生羅針盤「やる勇気よりもやらない勇気」
2025.10.09
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「やる勇気よりもやらない勇気」
何事も失敗を恐れず、果敢に挑戦してこそ成果を手にすることができるものですが、その前に計画の正確性を精査する必要があります。そしてやや無謀な計画だなと思えたら、迷うことなく取り下げてください。
これを見極める最大のポイントは、経営資源における時間とヒトです。
まず時間に関して言えば、「必ず達成すれば大きな成果が得られる」と思う一方で、予想を超えてあまりにも時間が掛かりすぎるようであれば、「一旦取りやめよう」と棚上げしたほうが良い場合があります。
しかしこれには、相当の勇気が必要です。なぜなら止めるタイミングを見極めることが至難の業だからです。「もっと早く止めておけば大損しなくて済んだのに……」とか、「諦めないであと少し頑張れば成功したかもしれなかった……」などと、未練に苛(さいな)まれ、いつまでもくよくよしてしまうのです。
止めるのはダメだと感じたときがベストです。この結論だけは早いに越したことはありません。
次にヒトですが、これは従業員ではなく企業トップの資質です。分かりやすい例でいえば、経営経験のない芸能人やアスリートが飲食業に進出し、失敗することです。特に一流アスリートなどは、子供のころからスポーツ一筋で過ごしているため他分野には弱く、原価計算などの数字に疎い人が多いようです。
それが分かったならば、「私は○○しか知らないのでいきなり経営者にはなりません。小僧になったつもりで雑巾がけから修業します」と言えば、第二の人生で立派な企業トップになっているかもしれません。
やる勇気も大事ですが、それよりも無謀な考えならあえてやらない勇気のほうが大事であることを強く認識してください。
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