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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「タブーを冒さない」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「タブーを冒さない」

2023.06.16

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「タブーを冒さない」
 世の中にはタブーと呼ばれるものがあります。これは禁忌と訳され、宗教上は言うに及ばず、政治上、社会上、人類学上、絶対にしてはいけない、触れてはいけない物事であり、これを平気で破れば、その社会から完全に排除されます。

 1959年12月から1990年9月までの31年近くにわたって、TBS系列局で放送された『兼高かおる世界の旅』(当初は『兼高かおる世界飛び歩き』)は、ジャーナリストの兼高かおる氏が、世界約160か国を取材した人気紀行番組でした。

 この番組において兼高氏は、まず現地の食堂や居酒屋に入り、ごく一般的な人と会話しながら、その国のタブーを聞き出したといいます。つまりそれだけは絶対に実行しないように心がけて取材に臨んだのです。

例えば、「ナチス・ドイツ」に関することはドイツでは最大のタブーです。日本では当たり前のように行われている挙手をすると、ドイツでは「ナチス式敬礼」と見なされて逮捕されるのです。

 人前で全裸になることは、イスラム教国ではタブーです。25年以上前のことになりますが、ある著名な芸人がイスラム教国であるトルコにおいて、日本では大ウケする「全裸パフォーマンス」を披露したところ大問題に発展し、会場に暴動が起き、警察が出動する騒ぎになりました。

 日本でも、冠婚葬祭においては服装をはじめ、様々な所作にタブーが存在し、それを理解していないと完全に白い目で見られます。また、個人のレベルにおいても絶対に触れてほしくない部分があり、それには先回りして細心の注意をもって対応しなければなりません。

人懐っこくフレンドリーな態度は、度が過ぎると無神経と思われ、知らぬうちにその人のタブーを冒していることがよくあります。良き人間関係を築く上で大きなポイントとなるのは、「好かれることをする前に嫌われることをしない」ことであると強く認識してください。

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