森羅万象から学ぶ人生羅針盤「バランスの重要性を認識する」
2021.05.25
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「バランスの重要性を認識する」
儒教の経典である「経書」の一つ『礼記(らいき)』に、「苛政は虎よりも猛し(たけし)」があります。
苛政とは、酷い政治のことです。虎による被害は、世の中をひっくり返すような規模にはなりませんが、酷い政治がもたらす悪影響は、計り知れないのです。
苛政がなされる最大の原因は、独裁です。そして、権力は、意図的に分散させなければ、独裁し、暴走します。そのため、現在の日本は、三権分立が確保され、形式上の独裁を防いでいるのです。
独裁は、バランスの欠如が生み出すものです。そして、これまで様々に、バランスは世の中にとって欠かせない仕組みの一つであることをご案内しています。
日本の歴史を振り返っても、鎌倉時代には、幕府(政治)と朝廷(宗教)の政教分離がなされ、独裁が発生しないような仕組みが出来上がりました。まさに、日本人は、権力のバランスを確保するのが上手い民族であると思います。
そして、これは、会社経営においても、同じことが言えるのです。トップが自らの決断をスムーズに実行するために、反対意見を排除してはいけないのです。それは、バランスを無視した独裁であり、会社における苛政そのものなのです。
そうして、物事を強引に進めてしまっても、健全な経営は実現できません。
やはり、社内の仕組みを整え、トップ自身が強い自制心を働かせてバランス感覚を養い、人の意見を十分に取り入れてこそ、経営に未来が見えてくるのです。
世の中のあらゆる組織は、仕組みや精神のバランス確保によって、独裁なき運営がなされるのです。やはり、何事においても、一方が突出すると、必ずおかしな事態を招くことになります。
皆にとって幸せをもたらしてくれる組織や、ひいては明るい世の中を作り上げていくために、改めてバランスの重要性を認識するようにしましょう。
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