森羅万象から学ぶ人生羅針盤「一生学んでいく幸せ」
2021.05.27
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「一生学んでいく幸せ」
江戸時代の儒学者・佐藤一斎の著書『言志四録』(げんししろく)に、「少にして学べば、則ち壮にして為すこと有り。壮にして学べば、則ち老いて衰えず。老いて学べば、則ち死して朽ちず」という有名な言葉があります。
若いころから勉強しておけば、働き盛りになってそれが生かされ大きな仕事を成すことができ、壮年期の勉強は老後の心配をなくし、年老いても学んでいれば、その学びは社会貢献につながり、死んでもその名が残されるというものです。
また、「習うは一生」ということわざもあります。この世の中には、学ぶべきことがたくさんあるため、一生をかけて学び続ける必要があるという教えです。
そして、これを後押しするような発表が、2018年4月に、米コロンビア大学のモーラ・ボルドリーニ准教授(神経生物学)によってなされました。
これまで、25歳を頂点に、加齢によって脳細胞は死滅していく一方であるというのが定説でした。しかし、ボルドリーニ准教授の発表では、脳の神経細胞(ニューロン)は、年齢にかかわらず、ずっと増え続けていることが分かったのです。
つまり、一生衰えることなく勉強することができるという裏付けのひとつになるのです。
もちろん、脳の神経細胞同士で新しい連携を作ることなどは、年齢とともに衰えます。加齢によって認知力が低下するのは、このような理由からです。
しかし、物事を取りまとめる能力は、年を取るほど発達するように思います。特に、政治の世界などでは、取りまとめる能力が発揮されなければならず、年齢が高い政治家のほうが、その能力に優れているのかもしれません。
このように、学び続け成長し続けることは科学的に可能であり、極めて意義あることなのです。
そして、学びの基本は、自分がより高まっていくという喜びにあります。学ぶことによって、その喜びを、一生噛みしめていくことは、実に幸せなのです。
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