森羅万象から学ぶ人生羅針盤「世の中の評価は公平ではない」
2021.04.18
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「世の中の評価は公平ではない」
中国の逸話集『北夢瑣言 (ほくむさげん) 』のなかの有名な言葉に「好事門を出でず、悪事千里を行く」があります。
良い行いは、なかなか世の中に伝わらないかわりに、悪い行いは、あっという間に世の中に知れ渡ってしまうという意味です。
芸能人をはじめ、著名人が何かトラブルを起こすと、週刊誌やネットにおいて、さんざんに叩かれてしまいますが、もし良い行いをしても、それほどのニュースにはならないようです。
つまり、我々が耳にする、世の中の評価というものは、決して公平ではないということです。
これを踏まえて考えれば、必要以上に、自分に対する評価を気にしないことです。誰しも、自分がどのように思われているか知りたいものです。当然、良く評価されたいと思うものです。
しかし、前述のように、評価が公平でない以上、他人の評価は、往々にして、間違っているのが普通であると思うべきです。自分の期待通りの評価なんて、この世に存在しないと思っても、良いくらいなのです。
ここで重要なのが、仮に悪く評価されても、決して憤ることがないようにしなければならないことです。人がどう思おうと、自分に間違いがなければ、悪評にも一切関心を寄せないようにするべきなのです。
こうした態度を貫くことで、自分に対する、いわゆるお世辞も見抜くことができるようになります。お世辞は、本当の褒め言葉ではありません。むしろ、陰で相手を馬鹿にしている悪意が込められている場合があるのです。
自分に対する評価に対して、冷静に、客観的に受け取れるようになれば、好評に快感を覚え、悪評に落ち込むなどの一喜一憂から解放され、極めて健全な精神状態が構築されるのです。
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