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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「予備交渉は必要不可欠」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「予備交渉は必要不可欠」

2024.08.22

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「予備交渉は必要不可欠」
 ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏が、2004年に経営難に陥っていた大阪近鉄バファローズの買収を申し出ました。しかしその後、経営体力等の審査がなされ、現在の東北楽天ゴールデンイーグルスの参入が決定するのです。

 堀江氏が失敗したにも拘わらず、楽天の三木谷浩史氏やソフトバンクの孫正義氏が球団買収にすんなり成功したのは、予備交渉の重要性を理解していたからです。

つまり三木谷氏も孫氏も、「プロ野球界のドン」と呼ばれている読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄氏に、事が明るみに出る前にきちんと挨拶しておいたことが奏功したのです。

 世の中には、各業界に「ドン」と呼ばれる大物が存在し、その人をないがしろにして物事が成功した例(ためし)はありません。しかし堀江氏は、「そんな必要はない」として、上辺だけのルールで物事を進めて何の問題もなく成功すると思っていたようです。

 これとは正反対なのが、総理大臣を務めた竹下登氏でした。大平正芳氏の一般消費税や、中曾根康弘氏の売上税など、大型間接税を導入する際、当時の世論は大反対のオンパレードでした。

 しかし、竹下氏が総理大臣に就任し、消費税構想を打ち出した時、前任者の中曾根氏の時とは打って変わって、目だった抵抗勢力がなかったのです。

言うまでもなく、自他ともに認める「根回しの達人」である竹下氏が、各業界団体の実力者に対し水面下で交渉を続け、新聞に消費税のアウトラインが公表される段階では既に物事の決着がついていたのです。

 もちろんその法案採決の際には混乱がありましたが、それは茶番にすぎなかったのです。このように、物事を成功させたいと思ったら、適切な予備交渉が必要不可欠であることを忘れないでください。

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