森羅万象から学ぶ人生羅針盤「事実だけを評価する」
2022.06.30
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「事実だけを評価する」
日本のことわざに「小言は言うべし、酒は買うべし」があります。注意すべき点は厳しく指導し、称賛すべき点は積極的に褒めるというもので、まさに親や教師、上司が行うべき信賞必罰のあり方を分かりやすく示した言葉です。
叱ってばかりいては「自分の良いところ、自信のあるところを一切認めてくれない。やりがいをまったく感じられない」と、モチベーションは確実に下がっていきます。逆に褒めてばかりいると、自分の間違いや欠点に気が付かないだけでなく、自分は何をやっても成功し、欠点も個性の一つであると錯覚し、どんどん増長していくものです。
そして、ここで肝心なのは、叱るときは事実だけにフォーカスするのです。決して人格を否定してはいけません。「本当に使えないな」「何回言っても分からないな」などは叱る行為は、個人的な感情に溢れた怒りなのです。そうではなく、叱りながらミスの原因を明らかにし、再発しない方法を指導します。
また褒めるときも、事実だけを褒めるのです。「君は頭が良いから仕事ができる」「あなたは可愛いからみんなに好かれる」は、その人が成し得た事実との因果関係がはっきりしていません。ともすれば「自分は頭が良いから、可愛いから、特別なことをしなくても認められる」と、その後の努力を怠る原因をつくることになります。
きちんと事実を叱り褒めてくれる人は、基本的に人格者で人に対する愛情に溢れています。きちんとしていない人や思いやりが一切ない人が何を言っても、誰も耳を貸してくれません。人を指導する立場であれば、自身の人格を磨き、事実だけを叱り褒め、愛情をもって後に続く人を育ててください。
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