森羅万象から学ぶ人生羅針盤「事実のみを適切に評価する」
2023.01.30
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「事実のみを適切に評価する」
禅の言葉に「好語(こうご)説き尽くす可(べ)からず」があります。分かりやすく言えば、褒めすぎてはいけないということです。
褒めすぎて図に乗ってしまう人はたくさんいます。また、褒め殺しなどは、相手をダメにする目的で行われるもので、完全に悪意があります。
しかし、悪意がないからといって、褒めすぎれば相手は勘違いしてしまい、自分を過大評価して努力することを忘れてしまうように、褒めたことが逆効果になってしまうことも多々あります。
褒めるのは、事実を客観的に認めることが一番有効なのです。例えば、テストでどんなに頑張っても70点以上取れなかった生徒が、一生懸命勉強して80点を取った時に、「努力した結果、成績が10点上がったね」と、「努力した」「10点アップした」という事実のみを褒めるのです。
こうした事実のみを評価することは、極めて効果的です。例えば、部下が提出した企画書を確認した際も、「要点が分かりやすく示されている」「取材がしっかりしているのでエビデンスに信用がある」などと指摘するのです。
それは同時に、部下が最も認めてほしい部分でもあり、そこに適切に気付くことで部下の心を掴み動かすことができるのです。
その反対に、何の根拠もないのに、「さすがだ。すべてを理解していらっしゃる」などと歯の浮くようなお世辞を言えば、「この人は、自分のことをゴマすりに弱いバカだと見下している」として、逆に怒りを買うケースもあります。
繰り返しになりますが、事実のみを適切に評価することは非常に効果的であることを心の底から強く認識してください。
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