森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人を導くのは理性である」
2021.09.03
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人を導くのは理性である」
フランスの哲学者ジャン=ジャック・ルソーの言葉に「人を作るのが理性であるなら、人を導くのは感情である」があります。
人間は感情の動物とされ、その行動は、好き嫌い、怒りなどによって支配されることがあるため、感情をコントロールすることは、正しく生きていく上での重要課題です。
確かに、理屈だけで人は動かず、感情を理解することで、人間関係がスムーズに展開することは事実です。特に、ビジネスにおいては、お客さまの感情を何よりも早く正確に読み取ることで、成果を上げることができるのです。
しかし、その一方で、感情がエスカレートすると、差別と偏見を生み出します。例えば、日本人がマナー違反をしても、目くじらを立てないのに、外国人のマナー違反に対しては、必要以上に感情的になる人がいます。まさに、その国民に対する差別と偏見にほかならないのです。
そして最近では、コロナ禍の影響で、医療従事者やその家族に対して、新たな差別や偏見が蔓延しています。
また、ワクチン未接種の人に対して、職場での差別や偏見がハラスメントに発展し、退職にまで追い込まれたケースもあるのです。
ビジネスにおいて、差別や偏見などの負の感情に支配されれば、物事が次第にネガティブな方向に向かうようになり、大きな判断ミスにつながります。
感情を理解することは大事ですが、感情を元に何でも決めつけるのは、物事の本質を見失うことになります。
そうならないためにも、前述のルソーの言葉を発展させ、「人を作るのが理性であるなら、人を導くのも理性であるべきだ」と考えるようにしましょう。
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