森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人事を尽くせば天命が味方する」
2022.02.12
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人事を尽くせば天命が味方する」
中国南宋初期の儒学者・胡寅(こいん)の著書『読史管見』にある有名な言葉に「人事を尽くして天命を待つ」があります。自分の全力をかけて努力をしたら、その後は静かに天命に任せるということです。事の成否は人知を超えたところにあり、どんな結果になろうとも悔いはないという心境の例えなのです(故事ことわざ辞典より抜粋・要約)。
そして、これを発展させた言葉が、中国の古典『中庸』のなかにある「君子は易(い)に居(お)りて以て命(めい)を俟(ま)ち、小人は険(けん)を行いて以て幸を徼(もと)む」があります。立派な人は、与えられた環境・条件で成果を上げ、その評価については天の声に委ねますが、つまらない人は、危ない橋を渡るようにして、良い結果を求めるとしています。
立派な人は、これだと思う仕事・使命に全力で取り組みますが、同時に、世の中には自分ではどうにもならない物があることを認識します。それを天命と捉えて受け入れる覚悟も持っており、決して慌てることはないのです。これに対して、つまらない人は、いわゆる「うまい話」に簡単に食いついてしまい、大やけどを負うのです。
人事を尽くすには、まず現状を正しく認識することから始めます。そうして得られたデータが、自分の頭の中にある考えと大きく違っていたら、すぐさまそのギャップを埋め、具体的な策を講じることです。
そして、そこには明確な目的意識が必要です。その目的を達成するために、その都度の目標があり、それを次々にクリアして、目的を達成するのです。
このように人事を尽くせば、不思議と天命は必ず味方をしてくれるものです。そのことを信じ、決して小人になることのないようにしてください。
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