森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人情の機微を知る」
2021.06.04
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人情の機微を知る」
松下電器産業(現パナソニック)創業者・松下幸之助氏は、指導者たる立場の人は、人情の機微を知らねばならないことを指摘しています。
人情を無視して、理屈だけで物事を進めようとすれば、人の心を動かすことはできず、それどころか抵抗されて、思うような結果が得られないからです。
これに関連して、人情を解さない人のことを指していうことわざに「木の股から生まれる」があります。
当たり前の話ですが、人間は、人間の母親から生まれます。人間から生まれたのであれば、当然人間であり、人間としての心を有しているものです。
しかし、まるで、感情を持たない木の股から生まれたかのように、人間味がこれっぽっちもない人がいるものです。
こういう人格の人は、人間は常に合理的であるべきだと誤解しているのです。
確かに、ビジネスなどには、合理性を求める側面がありますが、それがすべてではないのです。人間はロボットではないので、合理性ばかりを要求されても、それをすべて受け入れることは不可能です。
そして、現実にビジネスで成功している人は、松下幸之助氏の指摘通り、誰しも、人情の機微を理解している人ばかりです。そういう人は、人生経験が豊富な人であることは間違いありません。
私たちは、常にできるだけ多くの人と接して、その心に触れることをしなければなりません。そうして、人情の機微を理解できるようになれば、ビジネスマンとしてだけでなく、人間としても高く評価され、多くの信頼を得ることができるのです。ぜひ、人の気持ちが分かる人間味溢れる人になり、指導者として活躍してほしいと思います。
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