森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人望という保水」
2024.04.20
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人望という保水」
老子の言葉に「川や海が数知れぬ渓流の注ぐところとなるのは、身を低きに置くからである」があります。そのため大河や海は保水ができるのです。
そしてこの姿勢は、賢者にもあてはまるとしています。「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」同様に、人の上に立とうと思ったら、あえて人よりも身を低く構えるべきであるということです。
賢者になればなるほど、もし自分より前に出たがる人に遭遇しても「どうぞお先に」と譲ることで心が傷つくことはないのです。
賢い人の特徴の1つに、同等に見ていない人を相手にしないことがあげられます。例えば3歳の男の子に叩かれて、本気で怒る大人はいません。3歳児などは同等の存在ではないので、「ははは、元気がいいねえ~」と笑い飛ばすのが普通です。
もし自分よりも人間として同等でないと思ったら、あえて「どうぞどうぞ」と率先して譲るのがベストです。相手はそれを当然だと思うかもしれませんが、そんな尊大な姿を見て、心の中で笑っていれば良いのです。
そして、こうした行いは必ず第三者の目に触れ、その真意をくみ取ってくれるものです。水が高きより低きに流れるのは、そうしているだけで人望という保水が可能となることを知っているからです。
その水は決して自分だけが利用するのではなく、万人が利用すべきものであることも忘れてはいけません。こうした行いが当たり前にできるからこそ、人望という保水に意味があるのです。
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