森羅万象から学ぶ人生羅針盤「人間性を見極める」

2025.12.20

　トラブルが起きた時に、その人間の本性が見えるものです。つまり責任逃れをするために、他人の悪口を言ったり責任を擦（なす）り付けたりすることで、その人の本当の人間性が分かります。

　特に、普段から口数が必要以上に多い社員ほど、責任逃れの常習犯であることが多いようです。そして、ミスを指摘されると逆上して必死になり、自分のミスを隠そうとします。

　また、子供みたいに拗（す）ねて周りの情けを買おうとしますが、関わりになると連帯責任を取らされる可能性もあるので、みんなが無視します。

　そしてやはり一番多いのが、前述のように誰かに責任を擦り付ける、つまり責任転嫁する社員です。このタイプは感情的になりやすく、現場や会議を混乱させるのです。こんなことをしておきながら本人にその自覚がないことが厄介です。

　こういう社員は、常に自分の身を守ることに腐心しています。「自分は悪くない」「私の関知する仕事ではない」「そんなことは聞いてない、知らない」などが常套句で、人間としての器が非常に小さいのです。

　そしてトラブルを重ね続けていると、顔つきまで変わっていきます。無意識のうちにどんどんしかめっ面になっていき、心根が顔つきに出てしまうのです。

　成果を上げれば独り占めし、失敗すれば立場の弱い社員のせいにするような人間を責任者に据えると、その現場だけでなく会社全体の信用を失墜させてしまうので、しっかりと人間性を見極めてください。