森羅万象から学ぶ人生羅針盤「仕事の難しさは変わらない」
2021.07.05
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「仕事の難しさは変わらない」
大相撲の元大関琴風の尾車親方は、現役時代は、日々の稽古、本場所での取組が辛くて、早く引退して親方になり、楽をしたいと思っていました。
しかし、実際に親方となり、弟子の指導をはじめ、自身の相撲部屋の運営や日本相撲協会の仕事などに忙殺され、「現役のころの方が楽だった」と痛感したと言います。
大相撲に限らず、あらゆる仕事には、現場には現場の、管理する立場には管理者に求められるものがあるのです。
例えば、新人のころは、与えられた目の前の仕事に対してがむしゃらに取り組み、成果を出しさえすれば評価されます。つまり、自分の努力、創意工夫だけで仕事が完結するのです。
しかし、役員、管理職の役割は、他人に仕事をさせることです。
尾車親方だけでなく、弟子が思うような成績を上げられないとき、自分が相撲を取ったほうが良い成績を残せると思った親方は多いと思います。
仮に、自分がやった方が早く上手にできる仕事でも、他人を動かして成果を上げなければ、役員、管理職は、その役割を果たしたことにならないのです。
他人を動かす以上、当然ながらリーダーシップが求められます。そして、役職が上になればなるほど、組織の側に立って物事を判断しなければなりません。同時に、そこには責任が求められます。
さらに、経営に携わる立場になれば、組織を取り巻く環境に対応することも求められます。他人を動かすことが上手いだけではダメで、人間の能力だけではどうにもならないことに直面し、それを乗り越えなければならないのです。
仕事の難しさは、どんなに立場が上になっても変わりません。間違っても、昇進すれば楽ができると思ってはいけません。違う種類の仕事が山ほど待っており、その量も決して減ることはないのです。
それを肝に銘じて、様々な難しさを乗り越えていきましょう。
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