森羅万象から学ぶ人生羅針盤「伝わる言葉」を発する
2021.06.29
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「伝わる言葉」を発する
以前、中国の有名な故事である「朝三暮四」などを例に挙げながら、言葉は、その内容もさることながら、伝え方が極めて重要であることをご案内しました。
これについては、心理学では「フレーミング効果」というものが指摘されています。様々な実験の結果、多くの人は、マイナスの言葉よりも、プラスの言葉を支持するということが示されています。
例えば、難病の手術の際、失敗する確率は50%と言われるよりも、成功する確率は50%と言われる方が安心します。同じ内容であっても、表現の仕方によって、その人の考えや行動に与える影響が違うのです。
また、ビジネスにおいては、より具体性が求められます。よく指摘されるのは、時間を特定することです。
「お昼ごろ」という言い方ではなく、正午や午後1時など具体的な時刻を示さなくてはなりません。「なるべく早く」ではなく、「1時間以内に」というように期限を区切るほうが、ゴールが明確になります。
要するに、物事の確実度が増し、仕事に対する本気度も違うように受け取れるのです。
そして、命令よりも依頼を心掛けるべきでしょう。「してください」という命令は、表面上は敬語を装っていますが、言葉の裏に無言の圧力が隠されています。
しかし、「していただけませんか」「お願いできますか」という依頼だと、相手に寄り添う姿勢が見えるので、好印象が残り、言われた側も決して悪い気持ちにはなりません。
やはり、一方的に「伝える」のではなく「伝わる」ことを意識し、何よりも相手の立場に立って、その気持ちを理解しながら「伝わる言葉」を発することが大事なのです。言い方が違うだけで、もたらされる効果に大きな差が生じることを忘れないでください。
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