森羅万象から学ぶ人生羅針盤「信頼こそ最大の人材育成法」

2022.04.15

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「信頼こそ最大の人材育成法」
　人を成長させる手法の1つに「褒めて伸ばす」がありますが、それを別な言い方に変えると「信頼してモチベーションアップを図る」ことにもつながります。

「褒める」は長所を認めるだけのレベルで済みますが、「信頼する」は客観的なデータに基づいて、仕事が出来るという可能性の確証を得ている行動であるため、相手だけでなく周囲に対しても説得力があるのです。

例えば「任せる」は、その根拠を認識しているからこそ言える言葉で、言われたほうも「自分を認めてくれた」という喜びが湧き、ポテンシャルを120％発揮して信頼に応えようとするのです。

　その信頼の証となるものが権限の委譲です。信頼して仕事をしてもらう以上、もし何かあれば責任を取ってもらうことと表裏一体となっています。しかし、責任があるからこそ、「自分がやらねば」というさらなるモチベーションアップにつながるのです。

　もし責任を追及するのであれば、当然ながら権限を委譲しておかなければなりません。権限も与えず責任だけを追及するのでは「任せる」ことにはならず、そんな理不尽な指示では、誰もモチベーションアップしないでしょう。

　権限を委譲しただけでなく、その後も適切にフォローする必要があります。信頼とは任せっぱなしではなく、前述のようにポテンシャルを120％発揮し可能性を全開にしてもらうために、適切に支援することも含まれているのです。

　そして、信頼して仕事を任せた結果、確実に相手は成長します。仕事も任せた側も大きな利益を得ることができるので、相手に対してさらに信頼度が増すのです。これをシステム化すれば、ヒトという経営資源は自動的に豊かになっていきます。信頼こそ最大の人材育成法であることを強く認識してください。