森羅万象から学ぶ人生羅針盤「借りものは一発で見抜かれる」
2024.08.23
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「借りものは一発で見抜かれる」
内閣総理大臣を務めた田中角栄氏は、選挙の際、若い候補者から応援演説を依頼された時、「自分の言葉で話せ。借りものは一発で見抜かれる。世間は甘くない」と叱咤したそうです。
私もこの『森羅万象から学ぶ人生羅針盤』において、多くの先人・先哲の言葉をご案内してきました。そして、「○○氏がこう述べている」とその発言の出自を明らかにしています。
しかし、借り物で終わらないのは、その後に必ず自分の意見を述べてまとめているからです。さらに言えば、経営学者P.F.ドラッカー氏の言葉であっても、「これは躍進の経営には当てはまらない」と分かれば、「ドラッカー氏の言葉を“躍進流”に改めた」と、自分の言葉に作り変えています。
他人の名言を自分のオリジナルとして平気な顔をしていることほど恥ずかしいものはないでしょう。以下は友人から聞いた話ですが、ある会社の社是が、この投稿でもご案内した広告代理店・電通の『鬼十則』の丸パクリだったのです。
これは、友人の知り合いの編集者が、勤務先で発行している雑誌のバックナンバーに、何の注釈もなくその記事が掲載されていたことを発見したからです。
『鬼十則』を自社の社是にした社長が、「あまりにも素晴らしい内容なので自社の社是にも使わせていただきました」と言ったり、その内容をアレンジしたりすれば、自分の言葉になり借り物にはならなかったはずです。その社長は、陰で笑われていることに気付いていないと思います。
このように、改めて借りものは一発で見抜かれることを肝に銘じておきましょう。
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