森羅万象から学ぶ人生羅針盤「値段と値打ちは無関係」
2025.09.04
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「値段と値打ちは無関係」
フランスの哲学者ミシェル・ド・モンテーニュは、「値段の高さが肉の味をよくする」と言っています。これは、高い肉ほど美味しいという単純な意味ではありません。値段がもたらす印象操作に騙されているに過ぎず、真の値打ち(味)とは無関係だと皮肉っているのです。
お寿司の通(つう)は、マグロの希少部位であるにも拘らず、トロは食べません。食べても中トロを2貫程度です。その代わり、安いアジやイワシをはじめとした青魚をよく食べます。理由は実にシンプルで、安いからではなくマグロのトロよりも美味しいからです。それに「大トロなんか脂まみれで下品だ」とも言っています
ワインも同様です。何万円もするヨーロッパ産の何十年も経たワインよりも、程よく熟成された1000円から2000円のチリワインのほうが美味しいという人はたくさんいます。しかしそうした人を、ヨーロッパ産の高級ワイン好きの人は、「しょせん、味が分からないだけだ」と決めつけますが果たしてそうでしょうか。
作家・城山三郎氏の『価格破壊』では、薬の安売り店を営む主人公・矢口が、「薬は、わざと高い値段設定にしたほうが効き目があるように思われる」という印象操作を見破ります。そして、再販価格が決まっている薬をあえて半値で販売し、製薬会社と価格闘争を繰り広げることになるのです。
この物語でも語られているように、値段の高さはその商品の真の値打ちとは無関係なのです。値段がもたらす印象操作には決して騙されないでください。
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