森羅万象から学ぶ人生羅針盤「光の部分にフォーカスする」
2022.08.11
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「光の部分にフォーカスする」
「知らぬが花」という言葉は、文字通り、知らないでいるほうがかえって素晴らしいという意味です。これは、真実を知って嫌な思いをするくらいなら、知らないほうが幸せだという意味の「知らぬが仏」と、余計なことを言えばトラブルに発展するので、あえて口を閉ざしておくという意味の「言わぬが花」が合体して出来上がった言葉ですが、非常に含蓄があります。
少し前の歴史バラエティ番組などでは、歴史上の偉人たちの残念な部分を紹介していました。例えば発明王エジソンはライバルの営業妨害をしていたり、初代内閣総理大臣を務めた伊藤博文は女性関係が派手だったり、細菌学者の野口英世は借金癖があったりと、決して褒められない一面を持っていたようです。
確かに、歴史に名を残すような人たちは、実は必ずしも人格者ばかりではないかもしれません。しかし、こうした情報は大人にのみ提供し、子供が見るテレビ番組などでは公表せず、あえて伏せておくべきだと思います。なぜなら、夢が壊れてしまうからです。まさに「知らぬが花」なのです。
物事の裏にある真実や隠し事は、大人になるにつれて、分かりたくなくても自然に分かってしまいます。それであるならば、子供に対してはあえて影の部分を詳(つまび)らかにする必要はないのです。
何でも口にすれば良いというものではありません。「知らぬが花」を実践し、子供に偉人のエピソードを教える場合、光の部分にフォーカスし、「自分も将来こんな偉い人になるんだ」と夢を抱かせておいた方が、人格を形成したりするうえで大いに有効であることを忘れないでください。
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