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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「利益率の違いを理解する」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「利益率の違いを理解する」

2024.08.08

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「利益率の違いを理解する」
 よく「前年比○%アップ」という評価を重視する会社を見かけますが、その母数となる前年の数字自体が小さければ、アップしたパーセンテージが示す絶対的な数字も小さいものになります。

 注意しなければならないのはそれだけではありません。業種によって利益率が違うため、他業種(他部門)を同列に比較してはいけないということです。

例えば建設業界の営業利益率や経常利益率は大体2~3%です。これが、右から左へ物を動かすだけの商社になれば、手数料程度しか儲けにならないため、さらに利益率は下がります。

 それに対して、製薬会社の経常利益率は10%を超えているのが当たり前です。なぜなら「薬九層倍(くすりくそうばい)」と揶揄されるように、販売価格に比較して製造コストがあまりにも安価だからです。

 このように業種ごとに利益率が違えば、同じ100万円でも心血が注がれたものもあれば、片手間に儲けられるものもあるのです。

そしてこれは、建築業界にも言えることで、やはり仕事の種類で利益率は違います。それを理解しないで評価すると、担当者のモチベーションを下げる結果になることだけは忘れないでください。

 その上、正当に評価しないと「俺がいるからこの会社は持っているんだ」という天狗が出現し、社内の空気は悪くなる一方です。そうならないために定期的な人事異動を行い、利益率が違う自分の不得意分野に置き、必死で数字を作っている人の苦労を分からせるようにしましょう。

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