森羅万象から学ぶ人生羅針盤「努力の余地をあえて残す」
2023.01.08
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「努力の余地をあえて残す」
禅の言葉に「福受け尽くす可(べ)からず」があります。分かりやすく例えれば、神様が現れて「お前の願いごとを何でも叶えてやろう」と言われ、調子に乗って、自分の叶えたい夢のすべてを実現してもらえるようにお願いするようなものです。しかし、それは決して本人のためにならないという戒めなのです。
現実には、そんなおとぎ話のようなこと起こりませんが、もし何かの誘いを受けて、それがあまりにも「おいしい話」であると思ったら、その段階で心にブレーキをかけるべきでしょう。
もちろん、一切の悪意がない人からの紹介で、過分なビッグチャンスに巡り合う可能性がないとは言えませんが、それでも必要最低限の条件だけを要求し、後は自分の力だけで夢を実現するようにするべきです。そうしなければ人間は努力することを忘れてしまうからです。
夢のような幸運に恵まれ、努力を忘れてしまうと、自分を過大評価するようになり、間違いなく傲慢になっていきます。その傲慢によって自分を見失い、その結果、誰にも相手にされなくなるのです。
もし、分不相応なチャンスに恵まれても、それを100%享受することなく、自分が努力する余地をあえて残しておくようにすべきです。そうして努力することで、自分に与えられたチャンスの本当の意味と価値と有難みがわかるというものです。
そして、言うまでもないことですが、チャンスを与えてくれた人に感謝することを忘れないでください。同時に「今度は自分が人様にチャンスを与えられるような人間に成長しよう」という気持ちが芽生え、大いなる一歩を踏み出すきっかけになることを肝に銘じておきましょう。
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