森羅万象から学ぶ人生羅針盤「半歩先を行く」
2021.07.16
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「半歩先を行く」
阪急・東宝グループ創業者である小林一三氏の言葉に、「百歩先の見えるものは、狂人扱いされる。五十歩先の見えるものは、多くは犠牲者となる。十歩先の見えるものが、成功者である。現在が見えぬものは、落後者である」があります。
まさに、阪急電鉄沿線の都市開発をはじめ、阪急百貨店、宝塚歌劇団、東宝など、様々な事業を展開してきた小林氏ならでは言葉だと思います。
確かに、あまりにも奇想天外な百歩先の発想でビジネスに臨んでも、それが人の理解を超えていれば、実を結ぶことにはならず、まさに「世に出るのが早すぎた」と言われて終わりです。
そして、この百歩、五十歩、十歩というのは、大実業家である小林氏ならではスケール感覚です。一般的には、「人に受け入れられる最も現実的な距離感は、半歩先を行くことだ」と言われています。なぜなら、一歩先に行ってしまうと、必ずしも全員がついて来られないからです。
ビジネスにおいて、その先読みのスケールは、お客さまに理解される距離感であることが求められます。特に、デザインの世界などは顕著で、お客さまの意識と少しでもかけ離れていると、一切受け入れてもらえません。
一歩先を行くデザインは、時として奇抜に映り、芸術作品としては評価されるかもしれませんが、必ずしも商業ベースに乗るとは限らないのです。
しかし、半歩先を行くデザインであれば、お客さまの理解の射程範囲に入り、必ず共感を呼び、商品展開が可能となるのです。
そして、半歩先を行くのは、企業の改革成長を進める上でも必要です。特に、中小企業においては、予算の裏付けがない現実離れした夢を語っても、誰もついてきてはくれないのです。
やはり、「半歩先を行く中長期計画」こそが、社員全員の足並みが揃う最も現実的で効果的な方策なのです。そのことを強く認識して、社員一丸となって力強く前進していきましょう。
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