森羅万象から学ぶ人生羅針盤「卑怯を憎み恥ずかしく思う」
2022.07.17
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「卑怯を憎み恥ずかしく思う」
数学者の藤原正彦氏は、ベストセラーになった著書『国家の品格』のなかで「卑怯を憎む心をきちんと育てないといけない」と指摘しています。なぜなら、法律のどこにも「卑怯はいけない」と書いていないからこそ、極めて重要であるとしているのです。
卑怯とは、心卑しく、正々堂々と物事に臨まずに、相手の弱みにつけこんで、物事を有利に運ぼうという姿です。また、権謀術数という言葉もあります。人を欺くために数々の謀(はかりごと)をなすという意味で、その中には「手段を選ばない」という概念も含まれています。つまり、卑怯であることも重要な選択肢の一つなのです。
そんな卑怯が認められては、この世に道理などなくなります。それには、卑怯を憎む心と同時に、卑怯を恥ずかしく思う心も養う必要があります。卑怯であることを恥ずかしく思わず、むしろ褒め言葉に受け取るような恥知らずな心では誰にも評価されません。
卑怯を認めれば、いずれ戦争という最大の不幸を招くことになります。戦争が勃発する最大の原因は、食糧とエネルギーの奪い合いです。食糧やエネルギーを人質に取って「俺のいいなりになれ」という卑怯に屈しないために、誰も望まない戦いが繰り広げられるのです。
当然これは、ビジネスシーンにおいても求められることです。そして、どんなときでも卑怯を憎み恥ずかしく思う心をもって正道を歩むことを忘れないことです。それこそが、多くの人から認められる必要不可欠な条件であることを肝に銘じておきましょう。
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