森羅万象から学ぶ人生羅針盤「厳しさと楽しみで成長する」
2022.02.18
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「厳しさと楽しみで成長する」
以前、中国の歴史解説書『春秋左氏伝』の「寛猛相済う(かんもうあいすくう)」をご案内し、政治というものは、寛容なだけだと必ず甘えが生じ、厳しい部分を無理やり押し付けてばかりでは反感を買うことをご説明いたしました。このように、優しさと厳しさのバランスが極めて大事なのですが、これは人生においても同じなのです。
まず、人を鍛えるには、厳しさが求められます。辛いことや悲しいことなどの試練は、自らを鍛え上げ、心を強くしてくれます。しかし、こればかりでは、人の心は間違いなく頑なになり、視野が狭くなりがちで、ともすれば寛容さを失っていきます。人一倍努力し、時には理不尽な苦労を余儀なくされて一人前になっても、それだけだと極めて窮屈な人格を形成してしまう可能性があるのです。
やはり、人生には潤いが必要で、楽しいことや嬉しいことによって、人の心に余裕が生まれます。それには、努力や苦労のご褒美に、どんどん楽しい体験をするのが有効です。楽しさを知ることは、人の気持ちを知ることに通じるからです。
人の気持ちが分かるようになれば、思いやりが生まれ、自分のことばかりを考えるのではなく、何よりも人のためを思うようになり、人間としての器を大きくしていくのです。
このように、人が成長していくには、アメとムチの2つが必要不可欠です。厳しさに耐えて強くなり、楽しみによって人間らしい豊かさを身につけることができれば、極めて懐深い人物に成長することを忘れないでください。
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