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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「友人は鏡に映る自分」
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森羅万象から学ぶ人生羅針盤「友人は鏡に映る自分」

2023.12.11

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「友人は鏡に映る自分」
 以前、真の友情とは「仮に自分自身がどん底の状態にあって、どうにもならないときにでさえも友人の成功を心から喜べることである」と定義しました。

 これを踏まえて、なぜそのような気持ちになれるのかを考えた時、古代ローマ時代の政治家マルクス・トゥッリウス・キケロは、「真の友人とは第2の自己のようなものである」と述べています。

 第2の自己ならば、その成功は自分の成功であり、心から喜べて当然でしょう。そんな友人が幸福であれば、前述のように自分がどん底の状態にあっても心から嬉しいものです。

 同様に、自分が社会的にも経済的にも成功し、多くの名声や財産を手にしても、友人が不幸のどん底にあるのであれば、決して幸福な気持ちにはなれないはずです。

 そんな友人との絆は、刎頸(ふんけい)の交わりという言葉のとおり、いっしょに斬首されてもよいと心底思うものです。なぜならそんな絆を結んだ相手は第2の自分だから、逆に生き残るほうが悲しいかもしれません。

 しかしこれを勘違いして、「俺とお前は一心同体なんだから連帯保証人になってくれ」などと利用するようであれば、それはもはや友人ではないでしょう。自分を大事にするように、第2の自分に対して万が一のことがないように、そうした依頼からあえて遠ざけるのが本当でしょう。

 そして不思議と真の友人同士は、お互いが申し合わせたように、同時に幸福になっているものです。

第2の自己である真の友人を見つめることは、鏡に映る自分を見るのと同じです。鏡に映る自分であるならば少しでも良い顔になろうと自然と笑顔をつくるもので、それが友人を幸せにする原動力であることを強く認識してください。

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