森羅万象から学ぶ人生羅針盤「商流を考える」
2025.02.07
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「商流を考える」
小説家は、出版社の編集者に先生と呼称されるようですが、その理由は、会社(出版社)を儲けさせてくれるからです。
お医者さんは病気を治してくれ、学校の教師は勉強を教えてくれるから先生と呼ばれています。もっと言ってしまえば、政治家のみなさんが先生と呼ばれるかと言えば、一部の人が陳情し便宜を図ってくれるからです。
要するに有形無形の利益を与えてくれる存在は先生なのですが、小説家は、その中でも商流というものを考えなければならないと思います。具体的には、小説家→出版社→取次→書店→読者という商流になります。つまりB(小説家)toB(出版社)toB(取次)toB(書店)toC(読者)という商流です。
松本清張さんや村上春樹さんのような有名作家であっても、出版社から見れば、出入りの業者、外注先、仕入先の1つに過ぎないのです。ただその商品(作品)がバカ売れして出版社以降の取次様、書店様を儲けさせ、読者様を満足させてくれるので、先生と呼ばれているだけなのです。
それなのに自分を上等な人間だと勘違いすれば不遜になって、最初のお客様である出版社様に対しても傲慢になります。それでも生き残っていられるのは、その作品が最終顧客である読者様にウケて皆に利益をもたらすからです。
こうしたお客様の商流を理解せず、誰も望まない独りよがりの作品を書けば、注文があっという間に途絶えます。相変わらず「先生」と呼ばれますが、字で書くと「センセイ」とカタカナの価値しかなく、1円も原稿料が入らなくなることを忘れてはいけません。
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