森羅万象から学ぶ人生羅針盤「善行だけを積み重ねる」
2023.01.07
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「善行だけを積み重ねる」
中国・唐代に著された禅の語録『趙州録(じょうしゅうろく)』には、「樹揺れて鳥散じ魚驚きて水渾(にご)る」があります。これはあえて問題を起こして、どうしても注目されたいという質(たち)の悪い目立ちたがり屋の行動を表した言葉なのです。
なぜそんな行動に出るかといえば、言うまでもなく実力が無く、自分自身もそのことに気付いているにも拘わらず、それでも認められたいという心理の表れに他なりません。
しかし、そういう人は、実力の無さには気付いているものの、そういう行動で注目されれば評価が上がると勘違いしています。実際には、自分がやっていること自体が、自分を傷つけ貶めていることに気付いておらず、やればやるほど悪い深みにはまっていくだけなのです。
もし他人から本当に評価されたいと思っているのなら、地道に努力することは言うに及ばず、善い状態であるものを陰ながら支えるように努めるのです。つまり、冒頭の「樹揺れて鳥散じ魚驚きて水渾る」の反対の行動をとるのです。
木の上の美しい鳥が留まっていたら、静かに近づいてそのままにし、その美しい鳴き声を響かせれば他人も喜びます。また、魚が豊かに集まっている漁場を発見しても、静かに荒らさずにおけば、皆が魚を釣り上げることもできるのです。
騒ぎを起こすことは、事件を起こして新聞種になるようなもので、そんなことを続ければ誰からも相手にされなくなります。しかし、皆から喜ばれる行動を積み重ねれば、間違いなく感謝され、正当に注目されて評価されることを肝に銘じ、常に善行だけを積み重ねてください。
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