森羅万象から学ぶ人生羅針盤「喝で自主性を育てる」
2023.01.19
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「喝で自主性を育てる」
ある情報番組のスポーツコーナーで、そこに登場する野球解説者が、成績不振やだらしないアスリートの行為に対して「喝だ!」と叫ぶ名物コーナーがありました。
しかし、この喝という言葉は、誤解されて使われるケースが多いようです。基本的に喝は、勢いのよい大きな声そのもので、人を叱咤(しった)する声、またその声を発することです。その目的は、仏法の師が言詮(ごんせん=言語をもって仏法を説き明かすこと)の及ばぬ禅の極意を弟子に示すための方便として盛んに用いられたものです(日本大百科全書〈ニッポニカ〉より抜粋・要約)。
そして、そこから発展して、相手を制止するため大声でどなる一喝をはじめ、やんやと声を掛ける喝采、さらには脅す意味の恐喝、恫喝などにも使われるようになったのです(デジタル大辞泉より抜粋・要約)。
しかし、基本的には大声によって気付きを与えるのが目的です。そのため、喝を入れた後でくどくどと説教を垂れてしまっては、喝の意味がありません。気付きを与え、自分で考えさせ、潜在能力を活性化させることは、まさに、私の会社・躍進でも取り入れているコーチングにも通じる考え方です。
コーチングの目的は、様々な言葉のやり取りを通して、相手の内面にある答えを導き出すことです。これと同様に、喝を入れる場合ならベストタイミングで大声を発し、上司は何を言いたいのかを気付かせることです。
そして、喝の最大の利点は、部下のやる気に火を点ける起爆剤になることです。それが自主性を育て、成長させることにつながるため、リーダーたる立場の人は、喝を入れることを、脅すようにきつく長々と叱ると勘違いすることなく、適切に効果的に用いるように心がけてください。
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