森羅万象から学ぶ人生羅針盤「嫌なことを忘れるには」
2021.06.20
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「嫌なことを忘れるには」
物事を一生懸命に忘れようとすると、忘れること自体を脳が思い出してしまうため、逆に頭にこびりつくようです。
これを裏付ける「皮肉過程理論」が、アメリカの心理学者ダニエル・ウェグナー氏によって、1987年に発表されました。何かを考えないようにすればするほど、かえって頭から離れなくなるということを、「シロクマ実験」で証明しているのです。
「シロクマ実験」とは、3つの実験参加者グループすべてに、シロクマが映った映像を50分にわたって見せ、1年後に、映像について覚えているかを確認するというものです。
その際、第1グループには「シロクマのことを覚えておくように」、第2グループには「シロクマのことを考えても考えなくてもいい」、第3グループには「シロクマのことだけは絶対に考えてはダメ」と言ってあります。
しかし、最も映像内容を覚えていたのは、「シロクマのことだけは絶対に考えてはダメ」と言われた第3グループだったのです。
もし、これが嫌なことだったら、極めて始末が悪いことになります。特に、仕事において、嫌なことが頭にこびりついて離れなくなれば、業務に支障を来たすからです。
それを克服するには、様々な方法がありますが、最も有効とされるのは、無理に忘れようとはせずに、その事実を誰かに打ち明け、聞いてもらうようにすることです。聞いてもらうことで、嫌なことを自分一人で抱え込むことがなくなり、強く意識しなくて済むのです。また、嫌なことを解決するための情報交換のきっかけにもなるのです。
すべての人が、お互いに聞き役になり、嫌なことを解放しあうことで、それぞれの脳もリラックスし、不要な要素を整理することができます。
そして、それは、人間関係の向上にも役立つことをしっかり意識して、積極的に実践してください。
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