森羅万象から学ぶ人生羅針盤「完璧主義を要求しない」
2021.02.22
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「完璧主義を要求しない」
世の中には、完璧主義者と呼ばれる人が存在します。
そういう人は、ちょっと窮屈な感じがしますが、物事をいい加減に扱うよりは良く、見習うべき点は数多くあります。
まず、時間に極めて正確で、ルールを守ることも徹底しており、正義感が強く、我慢強い部分も持ち合わせています。当然ながらミスもなく、どんな些細なことでも手を抜かず、100%のクオリティを達成します。
しかし、完璧主義者は、自分が完璧主義であるだけに、他人にも完璧であることを要求してきます。それは、他人にとって、重たいことでしかないのです。
これに関連して、過ちがないという意味の言葉に「板倉殿の冷え炬燵」があります。
板倉殿とは、江戸時代に、父・勝重の跡を継ぎ、京都所司代を務めた板倉重宗を指します。そして、そのお裁きには非がないことから、火がないという洒落に通じ、冷え炬燵になるわけです。
こう聞くと、重宗は、かなりの完璧主義者で、息が詰まるような感じをうけますが、実際はそうでもなかったようです。
ある大名から政(まつりごと)のポイントを尋ねられたとき、「四角い櫃に入った味噌を杓文字ですくうように」と答えたといいます。
文字通り、重箱の隅をつつくようなことをせず、よい意味で大雑把に物事をすすめ、逃げ道も用意しておくように指導したとされます。
完璧主義は、あくまで自分への戒めであり、目標として活用すべき考えなのです。決して、他人に要求すべきではありません。それは、大いなる自己満足になってしまうのです。
人間は、むしろ、完璧にできなくて当たり前ぐらいに思うべきでしょう。完璧に向かって努力し、それに一歩でも近づいたことを評価すべきなのです。
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