森羅万象から学ぶ人生羅針盤「将に将たる」人になる」
2021.04.28
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「将に将たる」人になる」
以前、「大望を胸に秘め屈辱に耐える」として、古代中国の勇将・韓信の、「韓信の股くぐり」の逸話をご案内しました。これと同じくらい有名な、韓信にまつわる故事に、「兵に将たる」「将に将たる」があります。
韓信は、主君である劉邦(前漢の初代皇帝・高祖)に対して、「陛下は、10万の兵を率いるのが限界ですが、私は、もっと多くの兵を率いることができます」と言います。
劉邦は、「それなら、なぜ、自分より実力のない私に仕えているのか」と問います。これに対して、韓信は、「陛下は、『兵に将たる』力はありませんが、『将に将たる』力があるからです」と答えるのです。
つまり、現場実務では、それほどの力を発揮しなくとも、優秀な人を引き寄せ、その上に立ち、その人を生かす能力があるということなのです。
「兵に将たる」人とは、現場実務のリーダーになれる人ですが、それに対して、「将に将たる」人とは、そうしたリーダーたちを統率し、場合によっては、自分よりも実務に優れた人物をコントロールできる人です。
「将に将たる」人の最大の特徴は、部下の意見を聞く能力があり、正当に評価できることです。
これは、部下のモチベーションを引き出す、基本中の基本ともいえるものです。 まさに、「将に将たる」人は、前述の通り、人を生かしてくれるのです。部下を仕事で成功させ、自己実現させてくれる人なのです。
ビジネスにおいては、前述のように、自分よりも実務に優れた人物を、指導・監督しなければならないことがあります。
そういう状況になった時、そういう優れた人物に、「この人についていきたい、この人のために働きたい」と思わせる人間力を発揮し、「将に将たる」人になってほしいものです。
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