森羅万象から学ぶ人生羅針盤「常に途上にあるべき」
2022.01.31
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「常に途上にあるべき」
中国の古典『礼記』(らいき)に「傲(おご)りは長ずべからず、欲は縦(ほしいまま)にすべからず、志は満たしむべからず、楽しみは極むべからず」があります。文字通り、「傲慢になってはいけない、欲望のままに生きてはいけない、目的は達せないままのほうがよい、道楽に夢中になってはいけない」という意味で、一般的には、物事は程々がちょうど良いということを示しているのです。
そして、この解釈を広げると、常に途上にあるべきという意味になります。
まず傲りですが、物事が思い通りに達成すると、人は誰しも有頂天になってしまい、周囲に対して傲慢になりがちです。しかし、「自分はまだまだ途上にある」という気持ちであれば、さらに精進しようと、ふんどしの紐を締めなおします。これを繰り返していけば、知らぬ間に頂点に近づくものです。
次に、欲望には際限がなく、どんな段階でも途上にあり、決して満たされることはないと認識しましょう。そうすれば、過度の欲望追求が無意味であることに気付きます。欲望のままに生きると必ず自分を見失います。人を傷つけてもなんとも思わなくなります。それは、人の道から外れていることにほかなりません。
また、目的を達成してしまうと、同時にチャレンジ精神を失うことがあります。そこで、新たな目的を設け、いつでも目的達成への途上にあると認識すれば、永遠に挑戦意欲を維持できるというものです。
そして、趣味は決して極めるものではなく、いつまでも途上に留めるものだと心得ましょう。趣味に没頭すれば、本業が疎かになることは火を見るよりも明らかだからです。
このように、何事も途上にあるものだと認識すれば、すべてがプラスに作用します。そして、善の方向を正しく見極めて突き進んでいけば、大いなる幸福に巡り合えることを肝に銘じておきましょう。
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