森羅万象から学ぶ人生羅針盤「必要最小限の雄弁と沈思黙考」
2025.07.07
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「必要最小限の雄弁と沈思黙考」
イギリスの歴史家トーマス・カーライルが広めたとされる有名なことわざに、「雄弁は銀、沈黙は金」があります。
雄弁であることは大切なことですが、それも度が過ぎると要らぬ災いを招いたりして、不都合が起こることがあります。それに比べれば沈黙する、あるいは間を取ることが、優れた雄弁よりも、さらに大切であるという意味です(会話で使えることわざ辞典より抜粋・要約)。
しかし、中には注意すべきタイプの無口な人が2ついますので要注意です。1つ目は、何も口を利かないことで賢い人に見せかけるタイプです。本当は何も知らないだけなのに、いかにも腹に良い話がある素振(そぶ)りを見せて、あえて言わない芝居をしているのです。
しかし2つ目は、会議などで意見が出尽くした最後に、それまで出された意見を総括するだけで、さも自分が取りまとめたように見せかける人物です。そしてその取りまとめのなかに、自分にとって都合の良い意見を忍ばせていることが実に多いのです。
こういう人物には、「そんな司会者みたいなことはしなくていいから、自分の意見とその責任の取り方を言ってごらん」と詰め寄ってみてください。あっという間に馬脚を露(あらわ)します。
真に賢い無口な人は、求められたときに、結論、説明、補足、総括を非常に分かりやすく簡潔に述べることができます。これこそまさに、ダラダラした雄弁を上回る必要最小限の雄弁と沈思黙考させる沈黙のミックスと言っても過言ではないでしょう。
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