森羅万象から学ぶ人生羅針盤「思い上がりから離れる」

2022.10.30

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「思い上がりから離れる」
　『論語』に「子曰わく、奢れば則ち不孫（不遜）、倹なれば則ち固（いや）し。其の不孫ならんよりは寧（むし）ろ固しかれ」があります。孔子は、極端に贅沢な暮らしをすれば思い上がり、過度の倹約生活をしていても心が頑固になってしまう。しかし、思いあがるよりも頑固な方がましであると言っているのです。

　確かに、思い上がれば他人に迷惑や悪影響を及ぼすので、頑固な方がましであるという考えも理解できます。しかしよく考えてみると、思い上がりを押さえれば、そこには少なくとも、物事を達成する優秀性が残されるのは事実です。

そこで、自分の中に「他人よりも物事に秀でている」「成功者としての実績を修め皆に認められている」という思いが湧き上がって来たら、一旦その思いをすべて捨て去ってみましょう。しかし、それまで蓄えた実力や築き上げた実績は無くなることはありません。

そしてその上で、欲をはじめとする不要なものを徹底的にそぎ落とし、必要最小限のものだけで物事を極めようとすれば、冷静に自分を見つめることができます。そして、余計な迷いが払拭され、実力がフル稼働して、間違いなく次のステップに上がることができるのです。

まさに、思い上がりから離れ努力することで、その最終ゴールにある自分の目指すべき本来の目標が見えてくることを肝に銘じておきましょう。

森羅万象から学ぶ人生羅針盤「思い上がりから離れる」

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