森羅万象から学ぶ人生羅針盤「性善説を過信しない」
2023.06.17
森羅万象から学ぶ人生羅針盤「性善説を過信しない」
私は口癖のように「人は信用しても良いが、その人のやる事は信用するな」と述べてきました。人間性には全く問題のない人物でも、脅されたり、追い詰められたりすることで、悪事に手を染めてしまうケースは枚挙に暇がないからです。また、「魔が差す」といわれるように、本人も無自覚のまま心の隙に闇が生じて、いつの間にか万引きなどを行う話なども良く聞きます。
これを考えると、性善説はどこまで信用して良いのか分からなくなってしまうというのが本当のところでしょう。同時に、「自分は善人である」と信じているにも拘わらず、いつの間にか悪事に手を染めていれば、自分自身ですら信用できないことにもなるのです。
一部の脳科学者は、脳に関して学び、そこから自分の行動を客観的に制御する方法を唱え、場合によっては外科的治療で、問題とされる脳の部分を切除する方法の存在を示しています。しかし、一度切除すれば、仮にそれが原因で予期せぬ副作用が発現しても元に戻せないため、新たな問題をつくるだけなのです。
こうならないためにできることは、性善説を信じることは素晴らしいけれども、絶対に過信しないことに尽きると思います。同時に、善悪は立場や状況の変化によってその評価が変わるものであるため、やはり過信できないのです。
そして性善説を過信するあまり、自分は完全な善であると錯覚して、自分が信じる正義を実現するためには多少の犠牲はやむを得ないという独善的な考えにすり替わっていくことが、極めて恐ろしいことを強く認識してください。
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